前回までの記事で、買取業界の内情、物を安く買う方法、物を高く売る方法について
を紹介してきましたが、3つはこの「せどり」に集約されます。
なぜなら買取(リユース)業界の大企業のビジネスモデルもこの「せどり」が基になっているからです。
このページの目次
・せどりは起業の足掛かり
今でこそ、会社組織として一般の方から物を買取して販売している企業も
元を辿ると、1人でこの「せどり」から始めていたという大企業の社長さんも結構いらっしゃいます。
成功する前は古本屋や中古店などで、古本やら中古品などを安く購入して、ネットで高く販売するなどして
資産をどんどん増やしながらそのノウハウを活かして起業していったというわけです。
株やデイトレードと違って、運に依存しているわけでなく
確実に高く売れるものを、安く購入しているので、
それを繰り返すことにより、低資金で堅実に資産を増やせる方法と言えます。
ホリエモンこと、堀江貴文さんも「起業するにはどうしたら良いか」というインタビューに
「取りあえずせどりから始めたら?」と答えたこともあるそうです。
もしかしたらやっていたことがあるのかもしれないですね。
でもそれくらいせどりは、とっかかりには丁度良いのでしょう。
何しろ学生でもできますから。
せどりの月収については、学生のお小遣い稼ぎのレベルから月収数百万円と税金の支払い義務が発生したりと
人によって規模が違いますが、先ほど言った社長さんたちのように、副収入が主収入を越して税金が発生して
節税も兼ねて会社立ち上げたりするレベルの人もいます。
そう言った方々は、大体メインの職を辞めて独立し、せどり一本に力を注いだり、せどりをやっている過程で
培った経験や気づいたことを、今度は別のビジネスに生かして起業したりということが可能になってきます。
高く売れるドットコムさんや漫画全巻ドットコムさんの社長さんなどもそうして起業して、組織を大きくしています。
・せどりで起業したケース
高く売れるドットコムさん(株式会社マーケットエンタープライズ)の小林泰士(代表取締役)さんが、一番初めに
行ったことは、当時流行っていたインスタントカメラのバッテリーの中古販売です。
インスタントカメラはお客さんが写真屋さんに現像に出した時に、バッテリーも一緒に捨てられていました。
その捨てられるバッテリーをまだ電池残量もあって使えるのでは? と思った小林泰士さんは、
そのバッテリーを再度使用できるか試してみたところ、何の問題もなく使えたことから
資源ごみに捨てられていたそのバッテリーを、カメラ屋などをまわり、格安で回収して液漏れや残量に
問題のないものだけを法人向けに100本単位で販売していたことから始まりました。
メーカー的にもお金が掛からずに処理が出来るという点、買い手も安いバッテリーを手に入れられるという点
他にこれをやっているライバルがいないという点、これらの利点が組み合わさり、リピーター率80%以上を誇り
利益率も通常の小売りや中古販売よりも非常に高い状態で、順調な立ち上がりをしています。
漫画全巻ドットコムさんも元々、サラリーマンをしながら本のせどりを行っていて、
当時あまりやられていなかった中古本の全巻セット売りをすることで
次第に注文に中古本の仕入れ数が追い付かなくなり、ついには新刊での漫画全巻セットをトーハンや日販などのような
書籍の問屋、出版業界では取次と呼ばれる会社と契約するまでこぎ着け、事業をさらに大きくすることに成功しています。
・まとめ
せどりで起業に至ったケースを紹介しましたが、言えることはせどりをやっているライバルはいましたが、
そのライバルが誰もやっていない分野に需要があることが発見し、
それを突き詰めて行った結果だということです。
また、せどりをやっている方に関しても、その時点で普通の人は知らない知識を持っていて、
実行していることになります。
普通の人が会社に所属するサラリーマンをやって、定期的に会社から支払われる給料以外に、
せどりをやっている人は知識を活かして副業をすることで、副収入が発生しています。
・最後に
上記に言えることは、多数の人がやらないことをやることで、そこに収入が発生しているということです。
物事の隙間、丁度良いところに手が届く、他にやっているところがないが需要が存在する、そういったところに
ビジネスのヒントがあるのかもしれません。
今まで僕は、民間や準公務員、そしてベンチャー企業と3種類を経験してきましたが、
団塊世代の方が言う、昔のような組織の手厚い加護は今はもうありません。
公的な機関ですら、心を病んで辞めていく方も多くなり、大手企業ですら事業の縮小やリストラが
行われるような時代です。
そんな時に、自分でメインの収入の他に副収入があれば、精神的にも救われますし、もしメインの職に
何かあっても、次を探すまでそれで食つなぐことが出来ます。
今回で、買取業界について大枠で話しましたつもりですが、一連の記事が少しでも読んでくれた方の
生活の糧になってくれれば幸いです。
あとは、先日から紹介しているツールの具体的な使い方や
大枠の部分を補足で説明していこうと思います。
それではまた、次の記事でお会いしましょう。
失礼します。